地盤保証付き住宅の魅力はどこ？メリットや購入時の注意点も解説

地盤保証付き住宅とは何かとその仕組み

地盤保証付き住宅とは、住宅の基礎工事が始まる前後に実施される地盤調査および必要に応じた改良工事により、建物の不同沈下などの地盤トラブルに対応できる制度です。不同沈下とは、住宅の一部が沈んで傾斜が生じる現象で、生活の安全性や住宅の耐久性に影響を与える可能性があります。そのような場合に、調査・改良後も万が一のトラブルが発生した際に、修繕や復旧費用を保証してくれる仕組みとなっています。

この地盤保証は、通常、地盤調査・改良工事とワンセットで提供されるのが一般的です。はじめに調査で地盤の状態を把握し、その上で必要な改良設計を行い、施工後には保証書が発行される流れです。たとえば、ジャパンホームシールドの「地盤サポートシステム®」では、調査・解析から改良まで一括で提供され、万が一の地盤事故に備えた保証が含まれています（工事期間＋引き渡し後、最長２０年までの保証）。

保証期間や保証金額の目安としては、一般的に期間は１０年から２０年、保証金額は最大で５０００万円程度という事例が多く見られます。例えば、とある工務店の場合、お引き渡しから２０年間、地盤由来の不同沈下に関する修繕費、調査費や訴訟費などを合計最大５０００万円まで保証する制度があります（基礎工事開始日から保証開始、引き渡し日から２０年）。また、ハウスワランティが提供する保証では、最長２０年、最高５０００万円の補償があり、免責金額０円という条件もあります。

地盤保証付き住宅の主なメリット

これから住宅購入をご検討中の皆さまにとって、「地盤保証付き住宅」は、大切なマイホームを守るための安心感をもたらしてくれます。その主なメリットを、次の三つの観点からわかりやすくご紹介いたします。

まず、一つ目のメリットとして、不同沈下などによって建物が傾いた場合に発生する修復費用や仮住まい費用が保証されます。こうしたトラブルには、数百万円〜千万円にもなる高額な費用が必要となる場合がありますが、地盤保証付きなら経済的な安心を得ることができます。 

二つ目は、保証期間中に生じる突然の出費を軽減できる点です。保証期間（一例として10年～20年）は余裕をもって安心できる期間であり、将来に向けた家計の安定にもつながります。 

三つ目は、住宅を将来売却する際の資産価値維持です。地盤保証がある住宅は、地盤の安全性が第三者により担保されているため、買主にも安心して選んでいただけます。これにより、円滑な売却や適正な価格維持が期待できます。 

地盤保証の注意点と確認事項

地盤保証には安心感がありますが、実際にご利用いただく際には、いくつか重要な点を事前に確認する必要があります。

まず、自然災害による地盤トラブル、例えば地震・液状化・洪水・噴火などは、地盤保証の対象外となることが一般的です。その場合、別途地震保険などによる備えが必要となります 。

次に、保証書に記載されている免責条件についても注意が必要です。たとえば「傾斜角が5/1000以上にならないと保証対象とならない」といった規定が設けられていることがあり、ゆっくりと進行する不同沈下の場合、住み続けるうちに状況が悪化し、保証対象となるまで放置せざるを得ない場合があります 。

また、保証内容にはばらつきがあるため、保証主体の信頼性や保証範囲、免責事項、限度額、てん補率などの詳細をしっかり確認することが大切です。保証を提供する会社によっては、補償限度額が5,000万円～1億円、保証期間が10年または20年など大きな違いがあります 。

さらに、保証を提供する主体が信頼できるかどうかも重要です。保証書が発行されたとしても、地盤調査や改良工事の請負契約が成立していない場合、そもそも保証が無効となることもあります 。また、保証会社によっては、調査方法や地盤判定の内容を操作し、補強率を不当な形で調整することを指摘する専門機関もあり、慎重な選択が求められます 。

最後に、保証期間やその開始時期、信頼できる保証主体かどうかについて、必ず契約前によく確認しておくことが必要です。保証内容に疑問があれば、遠慮なくご質問ください。

これから住宅を購入しようと考えている方が地盤保証付き住宅を選ぶ際のポイント

住宅の購入を検討される際は、まず「地盤保証が付いているかどうか」を必ず確認なさってください。地盤保証とは、専門の地盤調査や必要に応じた地盤改良工事を行ったにもかかわらず、不同沈下などの地盤トラブルが発生した場合に、修復費用などが保証される制度です。保証期間は一般的に１０年、場合によっては２０年まで設定されており、１事故あたり最高数千万円～１億円程度が補償されることもあります。このような保証があることで、購入後の大きな経済的リスクに備えることができますので、まずは契約前の段階で地盤保証の有無とその内容をしっかりご確認ください。

さらに、信頼できる保証体制であるかどうかも重要です。保証主体がどのような会社や協議会であるか、保険と連携してバックアップされているかどうかをご確認ください。たとえば、建設会社ではなく保証会社との連携があり、万が一保証主体が倒産しても保険により補償が継続されるような体制が整っている場合は安心です。また、免責事項や保証範囲の詳細についても、理解しやすいよう丁寧に説明されているかを確認なさってください。

最後に、地盤保証のメリットと注意点を踏まえた上で、自信をもって安心・安全な住宅選びをしていただけるよう、不動産のやべは仲介手数料最大無料でも全力でサポートいたします。ご希望やご不安なことがございましたら、いつでもお問い合わせいただければ、専門的なご説明と丁寧な対応をさせていただきます。

まとめ

地盤保証付き住宅は、住宅購入における安心材料のひとつです。万が一不同沈下などの地盤トラブルが発生した場合でも、保証があることで大きな費用負担を心配せずに済み、長期にわたり住まいの安全性が保たれます。一方で、保証内容や範囲、免責事項など事前確認も欠かせません。信頼ある保証が備わった住宅を選ぶことで、将来にわたって安心して暮らすことができます。住宅選びの際は、地盤保証の有無と内容をしっかり確認することが重要です。