戸建ての選び方を初心者向けに解説!流れや注意点も紹介
初めて戸建てを購入しようと考えたとき、何から始めたらよいか分からず不安に感じる方も多いのではないでしょうか。じっくり選んだはずなのに、後から「もっと確認しておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。
この記事では、初めて戸建て購入を検討されている方に向け、選び方の基本や重要なチェックポイント、購入の流れ、そして初心者が陥りやすい注意点を、分かりやすく解説します。安心して、理想の住まい探しを進めるための参考にしてください。

【準備編】まず何から決める?戸建て選びの3つの軸
理想の戸建て探しをスムーズに進めるコツは、まずご自身の家族にとっての「理想の暮らし」をイメージし、譲れない条件の「軸」を決めることです。大きな軸は以下の3つとなります。
① エリア(立地):どこに住みたいか?
暮らしの満足度に直結するのが立地です。マップを見ながら、日々の生活を具体的に想像してみましょう。
▼ 通勤・通学
駅やバス停からの距離や実際の所要時間を確認しておくと、日々の生活がイメージしやすくなります。
▼ 周辺施設
スーパーや病院、公園、学校などが通いやすい範囲にあるかどうかも、暮らしの快適さを左右するポイントです。
▼ 安全性
自治体のハザードマップで、洪水や土砂災害などのリスクがないか確認しておくと安心です。
② 予算:いくらまで出せるか?
「買える金額」と「無理なく返済できる金額」は異なります。安心して暮らすために、初めにしっかりとした資金計画を立てましょう。
▼ 総額で考える
物件価格だけでなく、税金や手数料などの諸費用(物件価格の6〜9%が目安)も忘れずに含めましょう。
▼ 住宅ローン
手取りに占めるローン返済の割合(返済負担率)は25%以内を目安にすると、家計に余裕が生まれやすいです。
③ 物件の種類:どんな家がいいか?
戸建てには、大きく分けて「新築」と「中古」、さらに「建売住宅」と「注文住宅」があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分たちのライフスタイルに合うものを選びましょう。
▼ 新築 or 中古?
新しい設備が整っているのが新築の魅力です。一方、中古は価格を抑えつつ、自分好みにリフォームできる楽しさがあります。
▼ 建売 or 注文?
建売は、完成済みの戸建てを実際に見てから購入できる安心感があります。注文住宅は、間取りやデザインをゼロから自由に決められるのが最大の魅力です。
この3つの軸で「これだけは譲れない」という優先順位を決めておくと、戸建て探しが楽になります。
【実践編】失敗しないための重要チェックポイント
気になる戸建てが見つかったら、いよいよ内見です。後悔しないために、以下のポイントを現地でしっかりチェックしましょう。
建物チェックリスト
□ 日当たりと風通し
リビングが明るい時間帯や風の通り道をチェックします。時間帯を変えて(昼と夜など)確認するのがベストです。
□ 家の強さ(耐震性・断熱性)
安心して長く暮らすための基本性能です。不動産会社に性能について確認しましょう。
□ 設備の状態
キッチン、お風呂、トイレなどの使い勝手や状態も大切な確認ポイントです。
□ 収納の量
今ある荷物が収まるか、将来の家族構成の変化も考えてチェックしましょう。
□ コンセントの位置と数
意外と見落としがちな点です。家具の配置をイメージしながら確認しましょう。
周辺環境チェックリスト
□ 騒音・におい
平日と休日、昼と夜で違いはないか、窓を開けて音やにおいを確認してみましょう。
□ 近隣の様子
ゴミ出し場所が綺麗に保たれているかなど、地域の雰囲気も暮らしやすさのヒントになります。
□ 交通量や道路状況
車の出し入れのしやすさや、子どもが歩く通学路の安全性などを確認します。
□ ハザードマップとの一致
事前に調べた災害リスクと、現地の状況(高低差など)に違いはないか確認しましょう。
【手続き編】戸建て購入の流れ
戸建て購入は、一般的に以下の6つのステップで進みます。全体の流れを把握しておけば、落ち着いて準備しやすくなります。

ステップ1:情報収集・内見
希望条件を整理し、インターネットや不動産会社から情報を集めて、気になる戸建てを実際に見学します。
▼ ポイント
条件を絞りすぎず、少し広めに見て比較検討するのがおすすめです。写真や資料だけで判断せず、現地に足を運び、ご自身の目で日当たりや周辺の雰囲気を確認しましょう。
ステップ2:購入の申し込みと住宅ローン事前審査
購入したい戸建てが決まったら、不動産会社を通じて「購入申込書」を提出します。多くの場合、この申し込みと同時に住宅ローンの事前審査も行います。
▼ ポイント
購入申し込みは正式な意思表示です。事前審査に通ることで、資金計画の裏付けが取れ、その後の契約手続きがスムーズに進みます。
ステップ3:売買契約
戸建てや契約内容に関する「重要事項説明」を受け、内容に納得できたら売買契約書に署名・押印し、手付金を支払います。
▼ ポイント
契約書は専門用語も多く難しいですが、少しでも不明な点があれば担当者へ質問しましょう。しっかりと納得してからサインすることが、後々のトラブルを防ぎます。
ステップ4:内覧会(完成立ち会い)
建物が完成したら、引き渡しの前に、契約内容と相違ないか、傷や汚れがないかをチェックします。これを「内覧会」や「完成立ち会い」と呼びます。
▼ ポイント
図面通りにできているか、床や壁に傷はないか、水回りの設備はきちんと動くかなど、細かく確認しましょう。万が一、不具合や契約と異なる点(図面と違う、傷や汚れなど)が見つかった場合は、その場で担当者に伝え、引き渡しまでに補修を依頼します。
ステップ5:住宅ローン本契約と残金決済
内覧会で建物の確認が終わったら、金融機関と住宅ローンの本契約を結びます。その後、自己資金の残りと融資金を合わせて、残代金を支払います(残金決済)。
▼ ポイント
決済は、平日の日中に金融機関や不動産会社で行われることがほとんどです。司法書士も同席し、所有権移転などの登記手続きも同時に行われる重要な日です。身分証明書は忘れずに持っていきましょう。
ステップ6:引き渡し・入居
残金決済が無事に完了すると、ついに戸建ての鍵が渡されます。これにて「引き渡し」は完了です。
▼ ポイント
引き渡しの際には、内覧会で指摘した箇所がきちんと補修されているかを最終確認しましょう。問題がなければ、いよいよ新生活がスタートします。
【注意点編】初心者が陥りがちな3つの落とし穴
最後に、戸建て購入で初心者の方が見落としがちな3つの「落とし穴」をご紹介します。
落とし穴①:図面だけでは分からない「日々の使い勝手」
一見十分な広さに見えても、実際に使ってみると不便なケースがあります。内見時にメジャーを持参し、実際に車を停めてみるなど、日々の動作をシミュレーションしてみましょう。
■ 例:駐車スペース(車の出し入れはスムーズか?)、大きな道路からの出入りのしやすさ。
落とし穴②:購入後にかかる「維持費」の見落とし
戸建ては、マンションと違って修繕費などを自分で計画的に積み立てる必要があります。購入前に、将来かかる維持費の目安を不動産会社に確認し、修繕計画を立てておくことが大切です。
■ 例:固定資産税、庭の手入れ費用、10〜15年ごとの外壁・屋根の修繕費。
落とし穴③:「資産価値」という視点
将来的に戸建てを売却したり貸したりする可能性があれば、資産価値も意識しておくと安心です。「もし売るなら?」という視点で候補の戸建てを見てみることで、より客観的な判断ができます。
■ 例:土地の価値が下がりにくいエリアか?多くの人が住みたいと思うような間取りか?
まとめ
戸建ての購入は初めての方にとって大きな決断ですが、基本的な選び方やチェックポイントを丁寧に押さえることで安心して進めることができるでしょう。
立地や予算、建物の状態、周辺環境などをしっかり確認し、手続きやスケジュールの管理も慎重に行いましょう。将来の維持費や住み替えの可能性にも目を向けて、分からない点は遠慮なく専門家に相談することが成功のコツです。
もし少しでも不安なことや、「何から始めればいいか分からない」と迷うことがあれば、弊社にぜひお気軽にご相談ください。お客様の理想の戸建て探しを、全力でサポートいたします。